上早川の歴史と伝説 その50

~大山用水と豊かな自然~

西山地区の水田を潤す大山用水は、焼山温泉付近で早川に合流する西尾野川上流を水源とする山腹用水です。糸魚川市土地改良区のHPや新潟県糸魚川地域振興局の資料などでは「水路延長10㎞、天保8年起工、弘化4年完工、受益面積30ha、管理人数79人」とされています。

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上早川の歴史と伝説 その49

~中川原用水~

中川原用水は早川本流から取水して中川原台地を県道に沿って流れ、大平で粗方は排水となり、一部は「下中川原用水」となって県道とともに「ホソミ」を渡って旧上早川中学校裏で排水となります。この中川原台地を潤す「中川原用水」は、いつ頃、どのように開削されたのでしょうか。これまでに紹介した東側用水、奈良龍用水などはその開削史が石碑に刻まれていますが、中川原用水に関する記念碑は残っておらず、『上早川村勢要覧 1952年刊』にも記載されていません。

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上早川の歴史と伝説(その48)

~奈良龍用水~

前回紹介した東側用水の麓に開削されたのが奈良龍用水です。かつては湯川内、猪平、岩倉、大平、寒谷、吹原の水田を潤していましたが、現在では役目を終えています。この用水については、大平と土倉の間の県道沿いに石碑が建つことから、この碑文でその概要を紹介することにします。

石碑はこの用水開削に尽力した作太郎と治左ヱ門の偉業を後世に伝えるため、関係する集落の諸氏より財を集め、大正九(1920)年に建立されたと刻まれています。

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