~夏越の祓~
六月に入り、上旬には北陸地方も梅雨に入ったようです。各地で線状降水帯なども発生し大雨に注意を要する昨今です。そこで、今回はこのような鬱陶しさを祓う神事を紹介します。

上早川の神社では写真のような光景はありませんが、「夏越の祓(なごしのはらえ)」に伴って参道と鳥居の結界に設けた「茅の輪」です。茅(ちがや)で輪を作り、これをくぐると災厄を祓うことができるとされています。これは、スサノウ神が茅の輪の霊力によって疫病を退散させた故事に由来するそうです。
穢れや災厄を祓う「大祓」は年に二回あり、年末の大晦日に行う「年越し祓」と一年を半分にした六月の晦日、六月三十日に行う大祓が「夏越の祓」です。心身の穢れや災厄の原因となる罪や過ちを祓い清める神事で、「名越の祓」、「夏越神事」、「六月祓」などとも呼ばれ、七〇一年の宮中行事にみられることから古くから重要な儀式として扱われていたようです。一般的には大祓詩(おおはらえのことば)を唱え、前述の茅の輪を設け、人形代を流して厄を祓うのです。厄を祓いたい人は、茅の輪をくぐり、人の形をした形代(かたしろ)に名前を書き、自身の調子の悪い箇所を撫でて穢れや災厄を人形に移し、自分の身代わりとして神社に奉納するのです。奉納された人形代は川に流されたり燃やされたりします。
京都などではこの神事が行われる頃になると白い外郎(ういろう)の上に小豆をのせた「水無月(みなづき)」という三角形お菓子が供されます。白い外郎は氷に見立てたもので、氷を口に含み、暑気を祓って夏を乗り切ろうとの意味があるようです。鬱陶しい梅雨、「夏越の祓」はせずとも口当たり良い冷たいものを食べて暑い夏を乗り切りたいものです。(木)
ほこんたけ通信20250625(第216号)より

