上早川の歴史と伝説 その96

5月5日は「子供の日」、国民の祝日です。「子供の日」は端午の節句である5月5日に制定され、国民の祝日に関する法律には「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」とあります。

「端午の節句」の「端午」とは5月の最初の「午の日」のことで、「午」と「五」が同じ発音であることから五月五日に男子の健やかな成長を祈願して各種の行事を行うようになりました。「菖蒲(しょうぶ)の節句」などとも呼ばれ、邪気を払うため菖蒲を玄関や屋根に飾ったり、菖蒲湯に入浴したりします。「菖蒲」は薬草で奈良時代に編纂された『続日本紀』などには天皇から「菖蒲のかずら」を賜ったとする記載などもあり、古くから薬草として知られたようです。

また、武士が活躍した鎌倉時代頃になると「武」を敬い重んじる「尚武」も「しょうぶ」と発音することから、菖蒲の葉を、邪気を払う剣と見立てたようです。そして、男子の成長と健康を祈る節句に鎧、兜、剣などから成る武者人形を飾る風習になったようです。

さらに、江戸時代になると「黄河上流の龍門という滝を登り切った鯉が龍になった」とする中国の故事「登龍門」から、鯉は生命力の強さを示し、立身出世の象徴とされ、鯉のぼりを庭先に掲げるようになりました。

この節句には「柏餅」を食べるのも一般的です。柏の葉は新芽がでるまで古い葉は落ちないことから「家系が絶えない」縁起物とされ、男子の成長を祈る節句の付きものとなったようです。

形や名称などからの連想で成立、継承されている「端午の節句」ではありますが、活動的になる季節を前に、子供の安全と健康を祈る絶好の機会であることは間違いないようです。子供も成長すると鯉のぼりや武者人形などは飾らなくなりますが、せめて柏餅を食べながら健やかな子供の成長を祈りたいものです。(木)