上早川の歴史と伝説 (その二十六)

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上早川のお宝
 ~懸仏御正体(かけぼとけみしょうたい)~

不動山の麓、越字中谷に所在する神明社に祀られた四十四面の御正体(みしょうたい)は、市の有形文化財(工芸品)に指定されています。

神明社の懸仏御正体

御正体とは、神仏習合の考えによって神体である鏡に菩薩などの像を示したもので、懸仏(かけぼとけ)などとも呼ばれます。木や銅の円板に仏像を浮き彫りにして、壁面に懸けられるようにしたものです。四十四面の御正体は、損傷著しいものも少なくありませんが、最大径四十一センチから最少径三.七センチと大きさは様々で、切り抜いた銅板を折り曲げて飾りを表示したり鋳造した水瓶を取り付けたりとその仕様もバラエティーに富みます。このようなことから、室町時代後期(十五世紀)から江戸時代前期(十七世紀)までの年代幅を想定する専門家の意見もあるようです。

いずれにしても、この神社は永禄六(一五六三)年六月に小池勘兵衛が伊勢から天照皇大神を迎えたと伝わり、不動山城やその城主である三本寺氏などとの関わりは明確にされていませんが、かつて不動山城を居城とした三本寺氏を支えた農民たちの信仰心を今に伝える遺産であることは確かなようです。(木島)

ほこ通 20181010より

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